中国では万物は「気」からなるとされます。道教の思想の核となる神仙説によれば、不老長生(仙人)になるためには、永遠に輝きの失わない気(丹)を体内に宿せばよいとされます。「封神演義」でいうように仙人骨を持っていればいいというものではありません(誰も持ってないって)。丹には幾つかの種類があり、最高の丹は金色をしているので、「金丹」とよばれます。金丹が体内にあれば不老不死を得られます。
その方法として内丹法と外丹法がありました。内丹法は自分の気から体内で金丹を作る方法、外丹法は外で金丹を製造してそれを飲むこんで体内に入れる方法です。目的は同じなんですが、内丹法だと長く厳しい修行が必要なので、当初はてっとり早い外丹法が支持されたようです。
つまり、仙人になるために水銀や砒素を服用していたということ。日本でも和歌山の砒素中毒事件があったばかりですが、
中国では多くの権力者が不老不死を夢見て水銀・砒素中毒で死んでいったのでした。
そして賈敬も…「その腹の中は死んだ今でも、鉄のように固くなっているし、顔の皮膚や唇は赤黒く焼けただれて亀裂ができていました」