日本の漫画やアニメーションのイラスト集と似たような絵柄で、ゲー
ムソフト紅楼夢金陵十二釵の表紙を書いた作者と同じと思われます。賈宝玉が
太虚幻境にさまよい、金陵十二釵正冊を見るシーンが、パステルタッチで描か
れています。台湾にいらっしゃる方には、ゲームと並んで、是非手に取ってい
ただきたい一冊です。探すポイントは、台北の重慶南路一段(書店街)の比較
的大きな書店の漫画売場だと思います。
(情報提供/ほーめいさん)
「黛玉葬花」がテーマなだけに、灰色や淡紅色を基調として描かれ、前作と比べるとかなり落ち着いた雰囲気です。「紅楼夢絵巻 浮生若夢」とともに、台北・誠品書店の敦南店で購入しました。
趙国経さんと王美芳さんの合作の美人画集です。表紙が王熙鳳、裏表紙が妙玉です。
紅楼夢の登場人物は賈巧姐、王熙鳳、妙玉、李紈、賈迎春、賈探春、賈元春、林黛玉(登場順)の絵があります。(妙玉と元春は静静さんのご紹介されていたものと同じでした)とにかく美しいです。私のお気に入りは珍しく賈迎春で、彼女の弱々しさがとてもはかなげです。またそれぞれ美人なのですが、人物の個性が巧に表現されていると思います。
紅楼夢の人物以外でも、人物を連想させるような絵が一杯です。お勧めの一冊です。
(情報提供/ほーめいさん)
◯濃粧淡抹 華三川美人画集(芸術図書公司) NT$800、320元 絵画/華三川 1991年9月30日初版
華三川さんの美人画集です。 |
趙国経 王美芳 絵 全22ページ。“美術教学師範作品”と副題がついています。英語では "TEACHING DEMONSTRATIONS OF ARTISTIC WORKS" "TECHNIQUE OF DRAWING TRADITIONAL CHINESE FIGURES BY FINEBRUSHWORK" とかいてあります。(英語は題名だけ) 中国画の工筆=細密画の簡単な書き方の説明と作品例という構成です。しかし、説明が載っているのは、16作品中2作品のみで、それぞれ6工程に分けて線の引き方のコツ、色をぬる順番など三行づつくらい書いてあります。ただ説明としてはとても簡素なので 教科書というより、ふつうの画集とみてよいでしょう。 全体的に時代衣装を着た美人画という雰囲気で、特に有名人ばかり画題になっているわけではありません。紅楼夢関係の人物は元春と妙玉の2人です。 たいへん美しい繊細な作品ばかりで、きっと大陸でも人気があるのでしょう、カレンダーにもなっていました。(でも紅楼夢の人物は採用されていないようでしたが) (情報提供/静静さん) |
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○「漫画歪説 紅楼夢」(百花文芸出版社) 9.60元 →書虫で購入可(880円) 文:趙陽、漫画:唐丁華 2001年9月初版印刷発行
先日香港へ行った友人から、お土産に紅楼夢本をもらったのでご紹介します。これがひとコマ漫画集のような体裁で、見開き左側に漫画、右側に説明文があって、紅楼夢の内容を風刺しています。中国語初心者にもわかりやすいと思います。 |
漫画版紅楼夢は原作120回(現行本)が12冊に収められています。
1回分が10ページしかない(しかも原作の回とは一致していません)ので、主要な場面のみ描かれているに過ぎず、残念ながら大半の細かいエピソードははしょられています。また、絵は日本の漫画家と比べるとさほど上手とは思えず、一般的な同人誌レベルかと思います。
しかし、不発で終わった日本の漫画版と比べ、無事完結していますし、気軽に漫画で紅楼夢の世界を楽しめることからお奨めの書と言っておきましょう。