南京曹雪芹記念館

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地下鉄「漢中門」站の2号口を出てまっすぐ100mほど行くと烏龍潭公園の南口に到着します。
ただし、公園の正門は北口にあり、案内図や景石はこちらに設置されています。南口には何も表示がないので、見落とさないようにご注意ください(公園には無料で入れます)。

南京は曹雪芹の故郷であり、雪芹の曾祖父が江寧織造(南京の紡織製造を管理)という職に任じられてから60年余りにわたって曹家が住んでいました。

1983年に曹雪芹逝世220周年学術討論会が南京で開かれた際に、江寧織造府跡に曹雪芹記念館を建てようとの提案がなされました。しかし、江寧織造府のあった大行宮地区は市街地であるために難航し、烏龍潭公園付近に随園(曹家の園林)があったことから、92年10月に公園内に高さ2.5mの曹雪芹像が造られ、その上に曹雪芹記念館が建造され、1997年9月から一般公開されました。


曹雪芹記念館(1998年2月時点) 曹雪芹記念館(2014年10月時点)

当初、曹雪芹記念館の前には写真のように障壁があり、表側には周汝昌氏の手による「紅学大観園」の金体文字が書かれ、裏側には大観園のレリーフが彫られていました。現在、この障壁は少し南側にある藕香榭の裏に移築されています。
記念館前には「石頭橋」という橋が1本かかっていましたが、現在は「沁芳橋」という橋が2本かかっています。両橋の間に曹雪芹像(以前館内にあったものでしょうか?)が置かれており、「曹雪芹先生像」の文字は馮其庸氏によるものとのこと。雪芹像の前にある巨大な石の書は「乾隆甲戌脂硯斎重評石頭記」で、総目と紅楼夢第1~7回のタイトルが書かれています。

石頭記塑石
曹雪芹先生像 大観園のレリーフ

記念館から少し南の山(亀山)側に「石頭記」と彫られた高さ6.3×幅3.5mの大石があり、「鐘山居士題」との落款があります。 また、今回は見落としましたが(すみません)、付近に「宝黛双書」と「宝釵撲蝶」の石像が設置されているそうです。

曹雪芹記念館門楼 大ホール内部(1998年)

当初、記念館内には中央に曹雪芹像があり、周囲の壁には3種の金陵十二釵画、4種の雪芹画が掛けられていました。また、南京と曹雪芹との関係を示す資料や各種の紅学関係書が展示されていました。
ただし、現在は閉門されており、中に入ることができません(江南織造博物館がオープンしたためでしょうか?)。