各693~798円。
愈平伯校訂「紅楼夢八十回校本」(後40回は程乙本)を底本にした松枝先生の完訳本。伊藤先生の訳より柔らかくて読みやすく、この本から紅楼夢に入ったという人も多いようです。
2005年に復刊されましたが、その後増刷されていないのか、現在は品切れ状態になっているようです。岩波書店にはちゃんとケアしてもらいたいものです。
各1,400円(+税)【電子書籍あり】
愈平伯校訂「紅楼夢八十回校本」改訂版(後40回は各種版本)を底本にした伊藤先生の完訳本。平凡社からは伊藤先生の訳になる「中国古典文学全集」、「中国古典文学大系」、「奇書シリーズ」、「平凡社ライブラリー」の四シリーズが出ています。オンライン書店等で入手できます(現在一部が品切れになっているようです)。
各1,260円。人民文学出版社本を底本にした飯塚先生の完訳本。3種の完訳本の中で最も文章が柔らかいと思います。現在は入手困難なため古本屋を探すしかありません。
定価260円。1958年発刊の抄訳本。表紙と挿絵は棟方志功氏によるもの。文章は意外に軟らかく、本文中に適度に補完もあり(改変も多々ありますが(^^;)宝黛釵のエピソードを中心に、1冊で紅楼夢のエッセンスを味わうことができます。
定価578円。1967年に刊行された抄訳本で、対象は「小学校高学年~中学生」という画期的なものです。
宝黛釵の主要なエピソードから20余りを抜粋して順に羅列したという感じです。他の抄訳本が1冊に詰め込むために前後のエピソードを交錯させたり、回想シーンを入れたりと構成上の工夫をしているのに対し、この本は、入らないものは無理に入れないというスタンスのようです(^^; また、前80回と後40回が分量的には半々です(中盤はすっぽり抜けています)。
また本書は、切り絵作家・滝平二郎氏のイラストがふんだんに使われており、こちらも見物です。ネットでも滅多に見つからない幻の本ですが、図書館には置いてあるところもあるそうです。
定価1,890円。1992年に刊行された大判の抄訳本。元々は1983年に六興出版から全4巻で出ていたものです。現在は品切れ状態のようです。
定価1,890円。2008年に刊行された抄訳本。主要なエピソードのみを追いながらも、回想や挿話などで他のめぼしいエピソードについても逐次挿入されており、1冊で紅楼夢全般についてよくまとめられています。現在は中古本のみ入手可能なようです。
定価1,890円。紅楼夢の主要場面を再構成した形のオリジナル小説。細部や人物描写、後半の展開などは原作と大きく異なる点が多く、原作の展開を頭に入れて読むとかなり面食らうかも。
毎日新聞社/2,310円、講談社文庫/1,260円 【電子書籍あり】
かつてサンデー毎日で連載されていた「風月夢夢~私の紅楼夢」の単行本化。曹雪芹が巻き込まれる事件と紅楼夢のエピソードが交錯する形で物語が進んでいきます。現在は中古本のみ入手可能なようです。
文芸春秋/1,950円、文春文庫/770円。紅楼夢を舞台としたミステリ小説。大観園で起こる奇怪な連続殺人の真相は? 本格ミステリでありながら、紅楼夢の世界が緻密なまでに再現されていて紅迷の皆様には特にお薦めです。文藝春秋80周年記念出版。現在は中古本のみ入手可能なようです。
定価1,260円。日本初の紅楼夢の漫画本。ストーリーは多少アレンジされていますが、原作の基本部分は押さえてあるようです。第1巻のみ刊行されていますが、現在入手不可。
定価1,890円。漫画版紅楼夢の原作らしい。「太虚幻境の巻」のみ刊行されていますが、現在入手不可。中途で終わった作業は「要訳紅楼夢」に引き継がれました。
「中国劇画紅楼夢」/各1,408円、「画本紅楼夢」/各880円。上海人民美術出版社の連環画に松枝先生が邦訳と解説を書いたもの。これから紅楼夢の世界に入ったという人も多いようです。残念ながらいずれも現在絶版のため、古本屋等を探すしかありません。