頤和園(世界文化遺産)は現存する中国最大の皇室庭園で、北京観光の際には必ず訪れるスポットです。
清の乾隆帝が母君(孝聖憲皇后)の還暦を祝うために1750年に造成(完成は1764年)され、1860年のアロー戦争で英仏連合軍に破壊されました。1888年に西太后の隠居所として再建されますが、この際に北洋水師(海軍)の経費を流用して修復されたため、日清戦争に敗北する一因となった(異説あり)というのは有名な話です。
長廊は昆明湖の北岸に沿って建てられている長さ728mの回廊で、柱の梁には花鳥、風景、神話や古典小説を題材とした8000枚あまりの色彩画が描かれています。四大名著(三国演義・水滸伝・西遊記・紅楼夢)の名場面も描かれており、紅楼夢関連の彩画を拾ってみました。
彩画はテーマ毎にまとまった場所にあるわけではなく、紅楼夢の彩画もランダムに配置されています。また、両梁の内側と外側にそれぞれ別の彩画が描かれているため、1カ所につき4枚の彩画が並んでいることになります。なお、彩画には決まったタイトルはありませんので、各資料やネット情報から適当なものを取りました。
(1)邀月門~留佳亭
長廊の東入口の邀月門(ようげつもん)をくぐった最初のエリアでは、宝玉と黛玉が西廂記を読む場面(第23回)が。
踏雪尋梅(1) |
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(2)留佳亭~対鴎舫
宝琴が櫳翠庵の紅梅をもらった場面(第50回)と晴雯が雀金裘を繕った場面(第53回)です。
踏雪尋梅(1) |
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晴雯補裘 |
(3)対鴎舫~寄瀾亭
場面は分かりませんが探春(蕉下客は詩会での号)、宝釵が扇子で蝶を追った場面(第27回)、湘雲が芍薬に埋もれて酔いつぶれた場面(第62回)です。
蕉下客 |
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宝釵戯蝶(1) |
湘雲醉臥(1) |
(3)寄瀾亭~排雲門
宝玉と宝釵の婚儀を傻大姐が黛玉にばらす場面(第96回)、元春妃の省親を迎える場面(第18回)、湘雲と黛玉が凹晶館で詩才を競った場面(76回)です。
傻大姐泄密 |
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元春省親(1) |
寒塘渡鶴影 |
(4)排雲門~秋水亭
尤三姐が頸を刎ねた場面(66)、芍薬に埋もれて眠る湘雲(2枚目)、紅梅を求めた宝琴(2枚目)です。
尤三姐自刎 |
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湘雲醉臥(2) |
踏雪尋梅(2) |
(5)秋水亭~魚藻軒
西廂記を読む宝玉と黛玉(2枚目)、晴雯が扇子を引き裂く場面(第31回)です。
宝黛閲西廂(2) |
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晴雯撕扇 |
(6)魚藻軒~清遥亭
宝玉が夢に太虚幻境を訪れる場面(第5回)、蘆雪庵で雪の詩会が開かれた場面(第49回)、宝玉と妙玉が黛玉の琴音を聞く場面(第78回)、黛玉が詩稿を火にくべる場面(第97回)です。宝玉痴情は何の場面か分かりません。
夢游太虚境 |
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蘆雪庵聯句 |
双玉听琴 |
焚稿断痴情 |
宝玉痴情 |
(7)清遥亭~石丈亭
宝釵が蝶を追った場面(2回目)、香菱が草合わせをした場面(第92回)、劉婆さんが大観園を訪ねた場面(第40回)、 探春らが釣りをして占った場面(第81回)です。
宝釵戯蝶(2) |
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香菱斗草 |
劉姥姥進大観園 |
四美釣魚 |