ご隠居さん(史太君)のことを英語で「賈母(Jia mu)(ジア・ムー)」っていうんですか?
たしか、本場(中国)ではそういう表現はなかったかと思うのですけれど‥‥‥‥。
でも、イメージとしてはなぜかとてもしっくりきます。
なんか、ゴッドマザーというか、崑崙山の「西王母(シーワンムー)」を連想させるような懐かしい響き合いがありますね。
◇人名のほかにも、「怡紅院 Happy Red Court」
「凹晶渓館 Concave Crystal Lodge」
「瀟湘館 Bamboo Lodge」など、紅楼夢ゆかりの建物の名についても英語の併記があると、より奥床しく、いっそう語感の響きがふくらんでくるようで、ただ眺めているだけでも楽しくなってきますね!
大観園は「Grand View Garden」となるのかな。
私だったら「Grand Shine Garden」と訳したいところ。
なぜなら「観」には「光」の意味もありますから、むしろそのほうを強調すべきではと思います。
(「View」では「いまひとつ‥‥」の感がぬぐえません。
黛ちゃんなら、たぶん「Shine」を推すと思いますヨ。
それならば、大観楼の英語表記(Grand View Pavilion)についても「Shine」のほうがいかにも磨きあげられたような
「玉の台(たまのうてな)」ってイメージが漂ってきますし)
◇ところであの英語表記、何を参考とされたんでしょうか?
おさしつかえなければ、「紅楼夢」の英語版などの文献を教えてください。
いつか読んでみたいと思います。
実は英語表記は資料によって表記が微妙に違っていて、何をベースにすべきか迷っているところなんです。
建物の英語表記については、上海大観園の看板&パンフに英語名が併記されていましたので、それを使っています。北京大観園も案内板に英語名が併記されていましたが、
上海のとちょっと違うものがあるんです(主要なものは一緒です)。大観園はGrand View Gardenでだいたい統一されているみたいです。でも Grand Shine Gardenも捨てがたいですね。
人物の英語表記については、中国で買ったパソコンCD(紅楼夢/上海金仕達多媒体有限公司制作)から取りましたが、簡約なので主要人物の一部しか分かりません。
そして、最近英語版の紅楼夢(アンカーブック)を購入し、これで全員分かる!と喜んだんですが…
黛玉→Black Jade、宝釵→Precious Virtueという具合に意訳が多いんです(今回の更新でまとめておきました)。
英訳本は紀伊国屋書店の検索サイトで調べると結構あるようです(私は詳しくありませんので)。
北京大観園の外国人料金は撤廃されたとのこと、そうしますと、撤廃される前は、一般料金よりも外国人料金のほうが割安であった、ということですか?
怡紅院の宝玉人形は、さすがにカワイイですワ。
瀟湘館の黛玉人形と紫鵑人形その他の人形も見たく思ったのですけれど、
やっぱり、各々5元の手数料(撮影許可料)を支払う必要があったんでしょうか?
‥‥‥‥ここも、「室内撮影禁止」が原則のようですね。ちょっと残念!
でも写真はけっこうキレイに撮れてます。
◇ましてや、上海の大観園についても、怡紅院・瀟湘館・ロウ翠庵については、見どころが多かったけれども、他の建物群については、実質的には茶店ったり、食堂だったり、土産物屋だったり、珍宝館だったりということで観光のため、というよりはむしろ各々の用のために入る気遣いをしなければならず、かえって観光に値しなかった、ということなんですね。(そういうのって、わざわざ遠方から来た観光客にとっては、ツカれますよね)
◇稲香村から瀟湘館へ向かう途中に見つけたという「黛玉葬花処」は、なかなかのモニュメントですね。金玉の縁と対抗する木石の縁を形像として暗示しているようで。(^▽^)
もしかして、黛玉葬花処のあたりには、春になれば花真っ盛り、というようなところ?(梅・桜・海ドウなどの木が植わってませんでしたか?)
◇木石の縁といえば、「神瑛使者と絳珠草」の関係、ということになってますが、でもこれは天上界の設定の話、この世においては、宝玉と宝釵とは「通霊宝玉」と「黄金の錠前」があるのに、宝玉と黛玉との間には、何もないですよね?(屈折しながらも、ただひたむきに一途な愛のほかは)
せいぜい思いあたるのは、海ドウの狂い咲き、という事象くらい。
あと、詩をさらさらと書いた絹のハンカチ(宝玉の婚礼の夜に火に焼べられてしまったけれど)なども、「はかなきもの(結局は形に残らないもの)」の暗示としてあてはまるかな?
◇物質的な金玉の縁に対し、精神的なものとして位置づけられているといわれている木石の縁ですが、にもかかわらず実際のところ、大観園を造営する中国の人達にはあきたらないので、あのような「黛玉葬花処」を作った、というところでしょうか‥‥‥‥?
もしかすると、あれは黛玉のお墓のつもりで作ったのかもしれないし、あるいは、宝玉が石から転生して、結局は石に還るのと対比させて作ったおそろい(?)の黛玉の「石」かもしれません。(それとも、単なる深読みかも?)
◇今回の「紅楼夢観光案内」は、とっても軽い仕上がりになってました。スゴイですね。
でも、欲を申しますと、写真をアイコン状態にして、それをクリックすれば、「拡大表示」できる、というようなのがいいな‥‥‥‥と思いました。(そうするとかえって重たくなるかな?)
石に関するご考察、興味深く読ませていただきました。黛玉葬花(花塚に落花を埋める場面&葬花の詩を吟じる場面)は彼女と花の薄命さが重なる最も印象的な場面の一つですから、中国の方達(設計者も含めて)の黛玉への強い思い入れが感じられました。花塚の場所についても綿密な考証が行われたそうです。
最後に、写真の大きさは私のページ容量(2M)ではあれが限界です(あんな写真でも計0.6M以上になっちゃうんです)。見づらい点は平にご容赦を(天候&カメラ&腕が悪いのであの程度の大きさの方が綺麗に見えるという話もある(笑))。
◇中国語の発音体系には、複雑なものがあるんですね。
それならば、別案としまして、中国語の読みがなを「日本語のカナ表記」「英語の発音表記」の両方とも記載するのがよいのではないでしょうか?
さらに欲をいえば、「紅楼夢」ホームページに、ちょうど以上の文のように、「中国語発音講座」なるトピックも新設してみたらいかがでしょう?
紅楼夢のキャラクターの中国語読みも、中国語発音も勉強になるし、一石二鳥とは、まさにこのことではないかな、と思うんですよ。
たとえば、私は学生の頃、「金瓶梅」のキャラクター名を中国語読みでストーリーを追っていた経緯もあります。(ちょっとマニアック?)
◇名場面集」作成おつかれさまでした。
「名場面集」もさすがに、「凝った」内容ですね‥‥‥‥。
ストーリーを思い出しながら、ゆっくり読ませていただきます。
>紅楼夢or中国文学等を専門に勉強されたんですか?
◇いえ、そういうことはないです。
むしろ私は「源氏物語」など平安王朝文学に興味があります。
「紅楼夢」の世界に足を踏み入れたのは、この作品が「中国の『源氏物語』」とうたわれていることを耳にしたそのせいもあるからです。
でも実際に読んでみて、いったい誰が「中国の『源氏物語』」なんていったのか? と首を傾げました。
あの作品の内容は、「紅楼夢」以外の何ものでもない、と思っています。
ちょうど「源氏物語」が「源氏物語」以外の何ものでもないのと同様に。
フランスにも強い関心があり、昨年は1週間かけて旅行してきました。
でも学校の専攻は「法律(法哲学・刑事法)」で、第2外国語は「ドイツ語」でした。
要は、チャランポランなのかな。
今回は北京-南京-上海と都市部のみまわりました。
南京は「烏龍潭公園に曹雪芹像がある」ということで見に行ったんですが(これだけの理由で南京に行くやつは他にいまい)、昨年同地に曹雪芹記念館ができたそうで、これは日本のどのガイドブックにも載っていなかったのでラッキーでした。
上海の大観園は期待ハズレでした。理由はいずれ述べます。片道3時間かかったわりには…という感じです。近くに外国人の泊まれる宿はないので、上海から日帰りで行くしかないようです。
中国語の発音はカタカナ表記とピンインの両方で書くようにしたいと思います。
「中国語発音講座」は私ごときが書くのはおこがましいので…
紅楼夢と源氏物語は構成も展開も全く違うものなんでしょうからね(私は源氏物語をよく知りません)。両者が日中古典を代表する恋愛小説だからそういう言われ方をするのでしょうか? でも紅楼夢と金瓶梅はよく比較されるようですけど紅楼夢と源氏物語が比較されることってあるんでしょうか?
◇そうそう、中国で思い出しましたけれど、紅楼夢に出てくるキャラクター達の現地での読み方をいつかHPで教えてください。
たとえば、王熙鳳は「わんしーほん」、尤二姐なら「ようあるちぇ」と読む。 ‥‥‥‥このように、紅楼夢の全キャラクター達の名前に、「現地でのふりがな」をふってくれたら紅楼夢の世界により親しみがもてるのではないかな、と思うのですけれど。
中国語の表記については考えておきます。
ただ、個人的には「日本語で中国語の発音を表記するのは不可能」だと思っています。発音体系がものすごく特殊だからです。日本語のローマ字と同じように、中国語をアルファベット表記する「ピンイン」というのがあるのですが、これ自体がローマ字読みとかなり違います。
例えば…(中略)これらが絡み合って中国語の発音になりますので、日本語表記は難しいし、表記された日本語が中国語読みと言えるかどうか(そもそも中国人に通じない)ということなんです。
最後に、今日ページを更新しました。
なんとか「名場面集」が間に合いました。本当は1回1回解説していけばいいんでしょうけど、詩吟や燈謎など(私が)読み飛ばしちゃうエピソードや、(私にとって)あまり印象に残らないエピソードも多いので、ストーリーをたどるのに不可欠なものと個人的に好きな部分を集めたつもりです。他にあったら教えてくださいませ。
項目の追加とバグ・チェックは帰ってきてからやります。「アイテム」のご指摘の箇所も併せて直しておきました。では明日から行って来ます!
◇ところで、気になるところがございます。
>「不離不棄、苦齢永継」の8字を授けました。
>これを受けて作られた珠宝と黄金でつくった佩げ物。
‥‥‥‥「不離不棄、芳齢永継」が正しいのでは、と記憶しているんですが?
(現在、手元に紅楼夢関連の書籍が一冊もないので、確認はとれてませんけれど)
もし、ちがってましたら、ごめんなさい。
◇これからもお邪魔することがあると思いますので、ヨロシク!
大観園の様子など、詳しく教えてください。楽しみにしてます。
中国へは2月21日~3月1日に行って来ます。
とりあえずの予定は、北京に着いた翌日に曹雪芹記念館に行き、南駅近くの安宿に投宿して大観園に2日ほど通いつめたいです。
上海の大観園はかなり郊外なので、近くにホテルを見つけて2,3日かけてゆっくり観光したいと思います。
無事に帰ってきたら(笑)、3月中下旬にはページ上でご報告ができると思います。山のように写真を撮ってきますね(笑)。
日本では殆ど大観園のことを紹介したガイドがないので、私も楽しみにしています。
(「地球の歩き方」に至っては「ちゃちなのでここを見るなら頤和園を見てほしい」とか書かれていますからね。実際ちゃちなんですけど(笑))
ぜひ大観園のガイドお願いします。
上海の方の大観園には行ったことがないので。
上海に行った時に行こうと思ったんですが、
交通の便が悪くて行けませんでした。
北京はバスの終点だったので行くのは楽だったように思います。
もう3年も前ですから懐かしさでいっぱいです。
紅楼夢グッズが山ほどあって一緒に行った友達にあきれられるくらい買物をしました。
大観園のそばに確か大観園飯店というようなホテルがあって、お昼をそこで食べようと思っていったら目玉が飛び出るくらい高くてあきらめた事を覚えています。
しにかというのは、大修館書店から出ているアジアの文化、言語、歴史をテーマにした月刊誌です。
紅楼夢は1992年1月号で特集されました。
大観園についてや紅楼夢のお正月、紅楼夢に出てくる料理などについて書かれています。
北京や上海の大観園についても言及されています。
神田神保町の内山書店、東方書店などにバックナンバーがあると思います。
私も最近これらの書店に行っていないのでこの号があるかどうかは不明です。
もしこれらの書店のお近くに住んでいらっしゃらない場合は直接出版社に問い合わせてもいいと思います。
まだ貧弱なページですが、只今再読中でありまして、ここ1ヶ月くらいで充実させていきたいと思います。ところで近々、懲りずに北京と上海の大観園めぐりをしてくる予定でおり、実現したら報告というかガイド的なページを加えるつもりです。