ビッグコミックスピリッツ2005年47号によれば、学生時代に住んでいた「私のアパートに隣接してへんなアパートが建って」おり、「1980年の春、謎のアパートは取り壊された」。「そのアパートをモデルに『めぞん一刻』を描くわけだが、連載を決めた時にはすでに建物はなかった」と、高橋留美子先生が描いています。
つまり、一刻館の設定については完全にオリジナルということになります
(スピリッツ2005年47号より) |
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最寄駅は時計坂駅。時計坂の中腹から街を一望できるということもあり、駅から一刻館は徒歩圏内とはいえ、それなりの距離がありそうです。
第149話「ラブホテル事情」 |
第154話「TEL YOU SWEET」 |
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第9話「アルコール・ラブコール」 |
第79話「ジャブ&うっちゃり」 |
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玄関の外側には(アニメでは内側にも)電球が設置されています。原作47話「キッスのある情景」を見る限り、電球の周りに丸いガラスカバーがついているのではなく、あれ自身が大きな電球なんですね。
古ぼけたとはいえ、ポーチや両開きのドアなどに見られる洋風の造りは、元々は由緒正しき建物であったことを偲ばせます。
玄関左には赤いポストが設置されています。が、原作では一度も使われたことがありません。郵便屋さんは庭掃除をしている響子さんに速達を2回、小包を1回、一般郵便物(就職案内)を1回渡したことがあります。響子さんが庭先にいない時にはポストに投函していくのでしょうけど。
アニメでは五代君がポストから新聞を取る場面がありました(第48話)。完結編冒頭でも新聞配達がポストに新聞を入れています。響子さんが新聞を購読していることは原作6話「サクラサクカ!?」でも分かります。
第38話「夏の思い出」 |
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1階はピンクの電話の横・1号室の前・3号室の前、2階は5号室の前・6号室の前に流し台があります(全部で五カ所)。3・6号室前の流し台はトイレ用でしょうか?
2階の流し台前のガラス(右側)は連載当初ヒビ割れていましたが、その後、取り替えられたようです。
トイレは各階の隅にあり、水洗トイレのようです。
原作で一刻館の階段は『1段+15段+3段』です。踊り場の上の段数がはっきり分かるのは第154話「TEL YOU SWEET」だけですが、第49話「なんて器用なの」と第123話「発覚」でも15段が確認できます。階段の上の踊り場と2階廊下にはさらに1段の段差があり(そのうち学生?さんからの情報)、第9話「アルコール・ラブコール」の五代君が響子さんを抱きかかえたまま階段を踏み外しているコマなどで確認できます。
第9話「アルコール・ラブコール」 |
第154話「TEL YOU SWEET」 |
第7話「春のワサビ」 |
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館内に貼られている貼り紙は以下のとおりです。
貼り紙 | 場所 | 備考 |
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「階段は極力静かに!」 | 3号室と階段の間 | 第1話「隣はなにを…!?」等。アニメ前期では「廊下は極力静かに」 |
「廊下は清潔にしましょう」 | 階段上がった左側 | 第9話「アンコール・ラブコール」のみ。アニメには登場せず |
「廊下は静かに!」 | 1・2号室の間と4・5号室の間 | アニメ中後期及び「完結篇」。横に「一刻館管理人」と小文字で添えられている場合もあり |
「トイレは清潔に」 | 1・2階トイレの前 | アニメ中後期。または「トイレはきれいに」。「完結篇」では「トイレは綺麗に」 |
ドアの左側(アニメは右側)に黒電話が設置されています。第27話「引退宣言」で管理人室の荷物が運び出された時、電話だけ残されたところを見ると、黒電話は響子さんのものでなく、一刻館にもともと備え付けられていたものと考えた方が良さそうです。
電話の上にはカレンダーがあり、日時を特定するのに大変お世話になりました(私が)。
他に目につくのは、まず鏡台。第51話「一刻館の昼と夜」で大きな鏡台を購入するまでは、茶箪笥の上にあった小さな鏡を使っていたようです。
それから座椅子。第2話「惣一郎さんっ!」で響子さんが座椅子を使っている場面がありますが、その後は第19話「ケガの功名争い」で響子さんが捻挫した時に使われたのみです。
そして、目覚まし時計。当初はアナログの時計を使っていましたが、途中からデジタルの時計に買い換えたようです(原作のみ;アニメでは最後までアナログ)。
管理人室にのみ縁台があって、中庭に出ることができます。表には二槽式の洗濯機が備えてあり、響子さんは毎日午前中に洗濯をしているようです。アニメでは一の瀬さんもこの洗濯機を借りて使っています。
洗濯物は中庭の物干しに干しています。一の瀬さんは二階の物干し台を使っています。
第140話「契り」 |
第157話「許さん」 |
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見落とされがちですが、1階は2部屋ずつあります。第66話「一の瀬氏、走る」の賢太郎君の寝ている場面と、第144話「出たとこ勝負」の最後のページ(2号室)を見ると、2部屋がふすまで仕切られていることが分かります。
第65話「一の瀬氏の失業」 |
第66話「一の瀬氏、走る」 |
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第78話「一緒に住もうね」 |
第144話「出たとこ勝負」 |
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第115話「キック・オフ」 |
第115話「キック・オフ」 |
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4号室側の壁には四谷さんの出入りする穴があいています。八神さんが籠城した時や、面接から帰った五代君が5号室に閉じこもった時にも、4号室から進入すればよかったと思うのですが、なぜか実行されませんでした。
一方、6号室側の押入には四谷さんのあけた覗き穴があいており、響子さんが一度はふさいだものの、第48話「見るものか」で四谷さんが再びあけてしまいました。また、五代君は浪人時代には「天の岩戸」と称して、宴会中に押入に逃げ込むクセがあったようです。
部屋を見渡すと、小さな机が窓際に置かれ、受験勉強から保父試験勉強まで活躍しました。ほかに折り畳み式のテーブルがあり、冬場にはコタツが引っぱり出されます。コタツが確認できるのは1983年正月からなので、前年末の響子さんへの借金返済のアルバイト残金で購入したのではないかと思います。
机の隣と入り口にカラーボックスがあり、コミックや参考書が並んでいます。窓の右側には鏡が設置してあり、こずえさんとのデート前には覗き込んでいくようです。
その他の物で目につくのは、まずテープレコーダー。学生時代まではテレビもなく、五代君はテープレコーダーで音楽を聴いて気晴らししていたようです。
そして目覚まし時計。五代君は7年間同じ目覚まし時計ものを使っています。メーカーはGITISEN。アニメ12話で五代君は窓から力一杯放り投げてしまいましたが、四谷さんがすぐに枕元に持ってきてくれました(how?)。
第145話「大逆転」 |
第104話「とっても好きだよ」 |
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第34話「SOPPO」 |
第34話「SOPPO」 |
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第26話「家族の焦燥」 |
第58話「カモナ マイハウス」 |
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