各家・各部屋の間取考察

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(1)音無家

原作の描写になるべく矛盾のないように音無家の間取りを考察してみました(寸法などは考慮していません)。

音無家

東京都中野区にある音無家は、周囲を板塀に囲まれた2階建ての一軒家です。後方には団地らしき建物が二棟確認できます。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」

玄関の開き戸を入ると玄関スペースは広く、右側に2階への階段、正面に奥に通じる廊下、左側に暖簾がかかっている台所への入口が見えます(第8話「惣一郎の影」、第52話「配達された一枚の葉書」、第76話「闇の中の顔」)。廊下の台の上には電話が置いてあり、第24話「リンクに賭けろ!」の1頁(郁子ちゃんと賢太郎君が電話しているコマ)のみ、電話機にカバーがかけられています。電話の上は開き窓になっていますが、台所と廊下の間に窓が要るのでしょうか? よく分かりません。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第24話「リンクに賭けろ!」
第24話「リンクに賭けろ!」

第76話「闇の中の顔」に台所の描写があり、テーブルがあるのでDK(ダイニングキッチン)で、音無家は通常はここで食事をしているようです。外観描写で1階に窓が確認できますが、五代君が「ごそごそ」やっている時の音がこの窓から出ており、五代君が水道を使っているコマに同じ模様の窓があるので、これは台所の窓です。第35話「ふり向いた惣一郎」では犬小屋を作る惣一郎さんを勝手口から響子さんが呼ぶコマがあり、細かい描写は一致しないのですが、窓の右方向には勝手口があるのかもしれません。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第35話「ふり向いた惣一郎」
第35話「ふり向いた惣一郎」

第76話「闇の中の顔」と第100話「桜迷路」で、一同が和室前の廊下を歩く場面がありますが、後方に階段が見えます。
パジャマ姿の郁子ちゃん?がこの階段を登る場面がある(第76話「闇の中の顔」)のですが、よく見ると、最奥に玄関戸があり、暖簾のある台所入口、電話が置いてあるスペース、ドアらしきもの、トイレのドアが順に確認できます。つまり、玄関の階段の奥側にもう一つの階段があることになり、二つの階段が2階の踊り場で交わっているものと推定しました。
また、トイレの左側にあるドアは居間に通じているようです(後述)。
なお、惣一郎さんと五代君の影の向きから西日が縁側方向から指しているものと判断できるので、音無家の玄関は東向きであることが分かります。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」

さらに廊下を進むと、客間・仏間と続き、廊下の庭に下りる部分に石(沓脱石(くぬぎいし)というそうです)が置いてあります。第35話「ふり向いた惣一郎」で惣一郎さんが犬の惣一郎さんを庭で洗う場面があります。
客間は第53話「子供のいる情景」、第87話「VS.乙女」、第100話「桜迷路」、第147話「いきなり管理人」、第161話「P.S.一刻館」でも登場するおなじみの部屋です。そして、第35話「ふり向いた惣一郎」では、廊下はこの先で左に折れ、音無老人が座っている奥にも和室が確認できます。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第35話「ふり向いた惣一郎」
第35話「ふり向いた惣一郎」

第76話「闇の中の顔」で、一同が食事をしているテレビのある和室はどこでしょうか? 直前の外観描写で、2階窓の戸袋の位置が正面から見たものと逆なので、玄関の真裏(西側)だと思われ、構造的には台所の隣あたりと見るのが自然です。ということで、前述のトイレの隣の扉はこの和室、つまり音無家の居間に通じるものと推定しました。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」

2階には郁子ちゃんの部屋と音無老人の部屋があります。直前の外観描写から、音無老人の部屋は居間の上(玄関の裏側)になります。

第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」
第76話「闇の中の顔」

郁子ちゃんの部屋については、第52話「配達された一枚の葉書」の最初のコマの吹き出しの位置から2階の玄関側と推定しました。外観描写では2階の玄関側とその左側に窓が確認できるのですが…

第52話「配達された一枚の葉書」
第52話「配達された一枚の葉書」
第52話「配達された一枚の葉書」
第52話「配達された一枚の葉書」

実は、郁子ちゃんの部屋には窓が一つしかありません。第52話「配達された一枚の葉書」と第8話「惣一郎の影」の郁子ちゃんの部屋の描写から、窓は机の右側(ベッドの枕側)にしかないことが分かります。では、この窓はどちらの窓でしょうか?
部屋のドアは机の後ろ側にありますので、2階に上がって郁子ちゃんの部屋へ行くことを考えると、南側の窓に面するように配置したほうが自然な動線になりました。とすると、玄関側(東側)の窓は別の部屋にあるということで、郁子ちゃんの部屋の隣にもう一部屋あるものと推定しました(音無老人の部屋も分割されている可能性はあります)。

第8話「惣一郎の影」
第8話「惣一郎の影」
第8話「闇の中の顔」
第8話「惣一郎の影」

なお、第76話「闇の中の顔」で響子さんが泊まった郁子ちゃんの母(両親?)の部屋の位置は全く分かりません。郁子ちゃんの部屋の隣や北側の離れ部屋などの可能性もあるのですが…


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