副&又副&三副&四副十二釵について考えてみる

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紅楼夢第5回で、宝玉が太虚幻境を訪れた際、金陵十二釵の正冊・副冊・又副冊を見ますが、残念ながら副&又副十二釵については三名(香菱・襲人・晴雯)しか本文中には記されていません。

しかし、松枝先生の「曹雪芹原作の八十回以後について」(岩波文庫8巻末)によれば、第19回で畸笏叟の書いた脂評に

 末回の「警幻情榜」に至って、はじめて正・副・又副・三副・四副の芳名を知ることが出来る。
 正十二釵は、宝釵・黛玉の二冠と賈家の四艶(元春・迎春・探春・惜春)、それに李紈・煕鳳とその娘の巧姐、および秦可卿・史湘雲と妙玉がこれである。
 副十二釵は、薛宝琴・邢岫烟・李紋・李綺。
 又副十二釵は晴雯・襲人・香菱の三人のみ。
 この外に金釧児・玉釧児・鴛鴦・茜雪・平児らの人々があるのは疑いないだろう。

とあるそうです(香菱は本文で副十二釵になっていますので、脂評が間違いでしょう)。
松枝先生は「現世における社会的階級的地位とは大して関係ない」と書かれていますが、金陵十二釵が「賈府の姫君+賈府に嫁いだ者+賈府親族の姫君(主役級)」である(妙玉は不明ですが)ことを考えると、個人的には、情榜のランクも社会的立場とある程度はリンクしていたのではないかと思っています。
というわけで、「私版・警幻情榜」をランクづけしてみます。

副十二釵は「賈府の親族の姫君(準主役級)+妾(侍女より上)」と考えて、
薛宝琴・邢岫烟・李紋・李綺・尤二姐・尤三姐+香菱・平児・麝月は固いとして、残る三人は佩鳳・偕鸞(ともに賈珍の妾)・嫣紅(賈璉の妾)
ちなみに、麝月は探佚学によれば、曹雪芹原意の第81回以降で宝玉の妾になるはずでした。また、重要度からいえば、残る三人は夏金桂・秋桐・宝蟾になるんですが、彼女らは十二釵にはふさわしくないからなぁ...

又副十二釵は「侍女(丫頭)の中でも格上の者」と考えて、
襲人・晴雯・紫鵑(元々は賈母づき)、鴛鴦・琥珀(賈母づき)、金釧児・玉釧児・彩雲・彩霞(賈政づき)。あとは迷うところですが、銀蝶・瑞珠(賈珍づき)と賈芸に嫁ぐ小紅

三副十二釵は「これに次ぐ侍女(丫頭)」と考えて、
秋紋・茜雪(宝玉づき)、抱琴(元春づき)、司棋・繍橘(迎春づき)、侍書・翠墨(探春づき)、入画(惜春づき)、鶯児(宝釵づき)、豊児(煕鳳づき)、素雲(李紈づき)、翠縷(湘雲づき)
ここは他の選択も考えられます(抱琴を格上と見るとか、碧痕・碧月・彩屏とか)。
ただ、いわゆる「琴棋書画(抱琴・司棋・侍書・入画)」は一緒にすべき、家政を執った時に探春・李紈・宝釵についた侍書・鶯児・素雲も一緒にすべき、第46回で鴛鴦が挙げた「子供の時分から実の姉妹も同様にしてきた」侍女(素雲・翠墨・翠縷・茜雪)は入れるべき、といった判断をしました。

四副十二釵は「残りの侍女+侍女見習(小丫頭)+その他」と考えて、
侍女は碧痕(宝玉づき)・碧月(李紈づき)・彩屏(惜春づき)
侍女見習は春燕・四児・芳官(宝玉づき)、雪雁・藕官(黛玉づき)、宝珠(可卿づき)
その他として齢官・五児・智能(これは個人的希望)

以上が、ずっとずっと前から試行錯誤してきた「私版・警幻情榜」の現在版(^^;です。同じことを考えたことのある人は他にもいらっしゃると思いますので、御意見をいただけると嬉しいです。

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このページは、平山が2008年5月 5日 10:21に書いたブログ記事です。

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