先日、古本屋のネットを利用して飯塚朗先生の集英社版世界文学全集「紅楼夢」全3巻と「私版・紅楼夢」を購入しました。
このうち、「私版・紅楼夢」は、飯塚先生が昭和23年に大阪国際新聞に執筆されたもので、30年以上たった昭和57年になって刊行されたものです。残念ながら現在は入手が難しくなっています。
宝・黛・釵の恋愛模様を中心に紅楼夢のあらすじをなぞっているのですが、細部や人物描写、後半の展開などは原作と大きく異なる点が多く、かなり面食らう部分が多かったです。
例えば、賈赦が妾に求めるのが鴛鴦でなくて襲人だったり、晴雯が王夫人に食ってかかったり、薛蟠が宝玉や宝釵を諭したり、香菱が賈蓉と駆け落ちしたり、とどめに賈雨村が実は曹雪芹だったりといった感じです。
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