新版紅楼夢で宝玉と宝釵の結婚シーンが昨日撮影されたとのニュースです。
ドラマ『紅楼夢』、主人公の結婚シーンを撮影
http://japanese.china.org.cn/geino/2009-01/05/content_17057607.htm
「紅楼夢小辞典」の補完的なブログとして、主に「紅楼夢」について、気が向いた時につれつれ書いていく予定です。 |
新版紅楼夢で宝玉と宝釵の結婚シーンが昨日撮影されたとのニュースです。
ドラマ『紅楼夢』、主人公の結婚シーンを撮影
http://japanese.china.org.cn/geino/2009-01/05/content_17057607.htm
つまり、恋愛アドベンチャーということは、プレーヤーは宝玉になって、黛玉や宝釵や襲人らを相手に紅楼夢の世界を追体験+アルファできるということなのでしょうか。
本場で紅楼夢をゲーム化する以上、安っぽい、世界観を逸脱したゲームには絶対できない(してはいけない)でしょうから完成度も期待してよさそうです。
うわー、やってみたい!!
http://www.gamebridge.com.cn/Shopping/ShowProduct.aspx?ID=228
http://www.gamebridge.com.cn/Home/News/Show.aspx?ID=2677
前回のニュースでドラマ「黛玉伝」の監督に内定したと報じられた徐静蕾女史ですが、ドラマの撮影延期で映画のスケジュールと重なってしまったため、断念したとのことです。
シュー・ジンレイ、『紅楼夢』ドラマ版の監督を断念(サーチナ)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1214&f=entertainment_1214_002.shtml
先日講談社から発刊された王敏著「要訳紅楼夢~中国の「源氏物語」を読む」をさっそく買ってみました。
てっきり書き下ろしだと思っていたのですが、「本書は、自民党発行の女性のための政事情報誌「りぶる」2004年4月号から2006年3月号まで、24回にわたって連載したものに、加筆・修正したものです」とのこと。おっと、機関誌連載だったんですね。どれほどの人が読んでいたのでしょう。
内容は要訳の名にふさわしく、原作に極めて忠実で、オリジナルのエピソードなどは入っていません(ちょっとだけ気になる改変がありましたが)。主要なエピソードのみを追いながらも、回想や挿話などで他のめぼしいエピソードについても逐次挿入されており、1冊で紅楼夢全般についてよくまとめています(序盤と終盤のエピソードが主体になるのはやむを得ないのでしょうが)。
ただ、やはり紙面の限界は感じられ、抜け落ちたエピソードも多いですし、主要人物以外はほとんど印象に残りません。一度読破した方には非常に良い本だと思うのですが、全くの初心者で何の予備知識もない方だと、果たしてどの程度理解できるものなのでしょうか。
私は出張の行き帰りに読了しましたが、テレビドラマや続作本などでいろいろな結末を見てきたため、オリジナルの81回以降に触れるのは久しぶりで、なんだか新鮮でした(^^; そういえば賈芸って各種の続作の影響で、すっかり快男児っていう印象を持っていましたが、現行の続作では巧姐の売り飛ばしに手を貸す小者にすぎないんだっけ...
以下の記事によれば、中国で全30回のドラマ「黛玉伝」が作られることになり、監督に徐静蕾女史が内定したと報じられているそうです。
紅楼夢のドラマが続けざまに制作されることになりそうですが、黛玉伝というからには黛玉に特化した紅楼夢ドラマになるのでしょうかね。
シュー・ジンレイ待望の監督作、『林黛玉』に決定か?(サーチナ)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1123&f=entertainment_1123_002.shtml
人民網日本語版のサイト(↓)によれば、新版紅楼夢の予告編動画が公開されたそうです。
http://www.people.ne.jp/a/f5fda042347d40e49ebe69e6b3d803b3
さっそく見てみました。正味2分間で、場面がめまぐるしく切り替わるのでどれが何のシーンかはほとんど分かりませんでしたが、ドラマの雰囲気はよく味わえます。
今回の北京は、わずか1年振りだったにも関わらず、すっかり浦島太郎状態でした。また、私が最初に北京を訪れたのは1988年でしたので、この20年間の変貌振りを思うと感慨深いものがありました。
パラリンピックを終えた直後でしたので、鳥の巣(北京国家体育場)も見に行ったのですが、地下鉄8号線(オリンピック支線)が封鎖されており、会場まで歩いていかなくてはいけませんでした(どうやら直前に発表されていたようです↓)。会場には入れなかったため、近くの道路から眺めるだけでしたが、それでも多くの観光客で賑わっていました。オリンピックは終わったものの、いまだ北京で一番の観光名所であるそうで、五輪競技場は国慶節期間に再び一般開放されたそうです。
北京地下鉄オリンピック支線 21日から一時運行停止
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6502780.html
「鳥の巣」初の一般公開 国慶節で観光名所に
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/183326/
では、紅楼夢旅行報告の最後に、本サイトでいまだ取り上げていない紅楼夢関連施設を紹介しておきます(報告ではないですけど(^^;)。
まず、遼陽曹雪芹記念館。曹家の原籍=遼陽説に基づき1996年に建立されたもので、人様のブログによれば、曹振彦(曹雪芹の高祖)や家譜などに関する展示がされているようです。
遼陽へは瀋陽から電車で30分ほどで、瀋陽へは北京から空路か鉄道(和諧号なら4時間ほど)利用になりますので、瀋陽観光も含めて最低1泊2日のコースになるかと思います。
次に南昌市に建設予定の曹雪芹祖籍文化大観園(曹雪芹祖籍記念館旅游景区)。なんでも2001年の紅楼夢文学検討会で曹雪芹の原籍が江西省南昌県武陽鎮保豊村曹家にあることが認められ、曹雪芹祖籍記念館などが建設されることになったそうです。未だ完成したとの報は聞きませんが、曹雪芹に関する一大テーマパークになるのでしょうか。
江西省、曹雪芹原籍記念館を建設へ
http://www.hellonavi.com/news/foucsnewsjp.php?PHPSESSID=&id=146767
南昌市に行く場合、鉄道では時間がかかりすぎますので、現実的には北京や上海からの空路利用になるかと思います。武陽鎮は南昌市の南東20kmに位置することのことです。
今回の旅行中に購入した紅楼夢関連グッズについて紹介します。
1)正定栄国府
・手鏡(左の写真) 15元
→コンパクトのように開く手鏡で上面に十二釵各人のイラストが入っています。したがって全12種類。黄葉村記念館では12元でした(^^;
・名刺ケース 20元
→木製の名刺ケースで、上面に宝黛のイラストと「栄国府留念」の文字が書かれています。
2)黄葉村曹雪芹記念館
・曹雪芹記念館簡介 1元
→記念館の簡単なリーフレットです。
・絵はがき「詩情画意」 15元×4
→1つは所有していたのですが、テレビドラマの絵はがきで全4種類あり、まとめて購入してきました。
・程十發、劉旦宅、戴敦邦精絵《紅楼夢》挿図 28元
→紅楼夢に関する各人のイラストをまとめた画集です。
・笹の葉のしおり(左の写真) 28元
→笹の葉に十二釵各人のイラストと詩を描いたものをラミネート加工したもの。12枚で「1セットです。
・曹雪芹のキーホルダー 10元
→曹雪芹のイラスト入りのキーホルダー。イラストが似ているのかどうかは誰にも分かりません(^^;
3)北京大観園
・団扇 5元
→「宝黛読西廂」の綺麗なイラスト入りの団扇。一昨年は宝釵のものを買いましたが、絵柄はいろいろあります。
・扇子 10元
→湘雲がベンチで寝ているシーンを描いた扇子で「大観園」と書かれています。絵柄は数種類ありましたが、紅楼夢関係はこれだけでした。
・紅楼夢精品トランプ
→おなじみのテレビドラマのトランプで、箱はいろいろ変わりましたが、中身は昔と一緒です。
・銀杏の葉のしおり 10元
→銀杏の葉に十二釵各人のイラストと詩を描いたものをラミネート加工したもの。煕鳳のみ購入。
・金板のしおり 25元
→林黛葬花のシーンで薄い金属箔を切り絵にしたもの。
・磁器状のしおり(磁性書籖) 10元
→十二釵の美麗なイラストが入ったしおり。2枚1セットで、たぶん6種類あるのでしょう。
4)北京工芸美術服務部
・紅楼夢煙画鑑賞トランプ 26元×2
→四大名著のシリーズ物で、紅楼夢のみ2箱からなり、ジョーカーはそれぞれ宝玉と黛玉です。
5)北京図書大厦・王府井書店
・胡楠著「夢続紅楼」 23元
→昨年1月に発刊された胡楠女史による続作で、全108回からなります。現代版の続書としては4つ目ということになりますね。
・劉心武著「劉心武掲秘紅楼夢第四部~宝釵湘雲之謎曁紅楼心語」 28元
→人気のこのシリーズも第四弾となりました。
・中国古典文化的百科全書「図解紅楼夢」 68元
→日本でもよくある図解本で、項目ごとに解説1P+図表やチャート1Pからなり、人物から紅学研究まで全般にわたって掲載されています。
本サイトの「紅楼夢観光案内」を本日やっとこ更新しました。ご覧ください。
さて、3日目は北京大観園に行きました。数えてみると今回で5回目の訪問で、よくも足繁く通ったな、という思いです(^^;
大観園には通常の入場券のほかに、50元の月票(1ヶ月券)もあり、多くの観光客で賑わう中で、市民たちの憩いの場ともなっています。藕香榭では楽器演奏に合わせて社交ダンスが行われていたり、櫳翠庵ではバトミントンをしている夫婦いたり、池のほとりで太極拳をする一団がいたり、という具合です。
既に新版ドラマの撮影も始まっていますが、昨年同様、大観楼の渡り廊下にドラマのオーディションの候補者写真が貼られている(左の写真)ぐらいで、ドラマに関する新たな情報展示などはありませんでした。
大観園についてはこれまでに詳細にレポートしていますので特記すべき点はありませんが、サイトで細部の修正や写真の入れ替えを行いましたので御確認ください。
なお、今回栄国府の曹雪芹記念館、北京黄葉村曹雪芹記念館、大観園の資料館の3つを訪れましたが、比較した場合、大観園の資料館はやはりおまけのようなもので、黄葉村記念館が一番、栄国府の記念館がそれに次ぐ充実度といった印象でした。
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